ティファニー バンブー リング

1996年から数年間のみ販売されていた「バンブーコレクション」のリングです。
時代を超えて愛されるナチュラルな造形とモダンな感性が融合し、現代でも色褪せることのない魅力を放っています。

ティファニーの「バンブー」コレクションは、自然の美しさをシンプルかつ洗練されたかたちで表現する、ブランドの哲学を体現したシリーズです。
竹の節を模した造形は、一見すると無骨な印象を与えながらも、ディテールにまで徹底的にこだわった精巧な仕上がりにより、ティファニーならではの上品さと調和の取れた美しさを感じさせます。

バンブーモチーフは、ジュエリーに限らず多くのハイブランドに採用されてきた人気の意匠ですが、ティファニーにおいては、1940年代にジュエリーデザイナーのルイ・タミス（Louis Tamis）とのコラボレーションによってその起源を持ちます。
その後、1960年代には同モチーフを取り入れたカトラリーが登場し、1956年にティファニーのデザイナーに就任したジャン・シュランバージェ（Jean Schlumberger）によって、ジュエリーコレクションとして本格的に展開されることとなりました。

ティファニーは自然への深い関心をデザインに取り入れており、現存する19世紀後半のスケッチブックには植物や花、葉といったモチーフが描かれていたことからも、その姿勢がうかがえます。
自然美と職人技が織りなすこのバンブーリングは、まさにティファニーの歴史と美意識を象徴する一本です。